〔189〕三瓶山 (1,126m)

2006年04月29日(当時56歳)


駐車場のすぐ横、登山口に ”定めの松”があった。 杉の大木なら
でかいなー!”で終わってしまうが、盆栽をしている自分にとっては
松の樹形と根上がり状態に見入ってしまう。
(根上がりとは盆栽用語で地面から根が露出していること。 珍重されている。)
1時間弱で分岐点である峠に着く。
左手は ”男三瓶山”、真っ直ぐは火口跡の
”室ノ内池”、右手の ”子三瓶山”に向う。
日本二百名山に戻る

島根県大田市三瓶町
今年のG・Wは
  本来ならアルプスの山に行きたいところであるが、今年の豪雪では林道の状況が判らず躊躇してしまう。
それではと方向転換して、安全圏である中国地方の二百、三百名山を終わらせることにした。

22分も歩けば ”男三瓶山”への分岐に着くが、最高峰の
”男三瓶山”を一番最後に登りたいので ”子三瓶山”に向かう。

駐車場を7時20分に出発。牧場を真っ直ぐ抜けて登山口に向う。
写真は登山口から西ノ原の放牧地と駐車場を撮っている。
Road Map :中国自動車道を三次ICで下りて、国道54号線を北上、県道166号線から県道40号線へ。
Route Map:西ノ原登山口から子三瓶山 ⇒ 室ノ内池 ⇒ 女三瓶山 ⇒ 兜山 ⇒ 男三瓶山を巡る。
峠までは勾配の緩い、谷間の樹林の中を進む。
右手には小さい沢が流れていた。

峠から一登りすれば小さなピークの ”赤雁山”(あかかりやま)に着く。
展望良く西ノ原の草原が一望出来る。 ただ今日も黄砂の影響か、見通しが悪く、
すっきりした展望にはならない。 登山口からは ”男三瓶山”と ”子三瓶山”
の間の谷間を峠まで登って来たことになる。

”赤雁山”から南に見た ”子三瓶山”(961m)

1時間36分で ”風越峠”に着く。 真っ直ぐ行けば孫三瓶山、左に行けば室ノ内池。
右は志学からの登山道。 ”孫三瓶山”に登り完全なお鉢廻りをしたかったが、
”室ノ内池”にも行きたかったので峠を左に曲がる。

”子三瓶山”から”風越峠”を見る。
ここからの下りは荒れた道であり、急でもあった。

”子三瓶山”へは背丈の低いササ原を登る為に終止展望は良い。
寒い位の風が吹きぬけていく。

風越峠から火口跡に降りると気持ちの良い雑木林が広がっている。
G・Wだと言うのにここまで誰とも会っていない。

1時間52分で ”室ノ内池”に着く。 室ノ内池を挟んで孫三瓶、子三瓶を見る。
池には大きなコイが泳いでいた。

1時間17分にて ”子三瓶山”(961m)に着く。
ここには山頂標識が二つあり、縦走路に一つと奥まった所に
一つあり、奥まった所にあるのが本物だ。 ここも展望が良く
三瓶山の全山が見渡せた。

鳥地獄”とは恐ろしいことが書いてあるが、
現状はカラスも飛んでおり、どうも昔のことの様だ。

タヌキがゴミを漁っているのが見えたので静かに近寄り写真に収める。
3枚目で気付かれ林に逃げていった。 車に引かれたタヌキは何度も
見かけたが山で遊んでいるタヌキを見るのは初めてだ。
これも200mmズームがあってこその写真。

左から孫三瓶山、子三瓶山、赤雁山。 登って来た峠は一番右端なので、
これで火口の半周は過ぎた様だ。

日本二百名山』 火口の外周の山を巡り周回する。
標高差:656m
室ノ内池から大平山に向かってジグザグの道を登っていくと
2時間20分で ”展望所”のある峠に着く。
この峠までは ”東ノ原”からリフトで簡単に上がってこれる様で、
大平山までは遊歩道が付いている。 大平山へは上がらずに女三瓶に向う。
峠から石畳で整備された道を登っていくとアンテナ群が聳える
”女三瓶山”が見えてくる。 三瓶山で唯一、雰囲気を壊す山容である。
2時間36分で”女三瓶山”(957m)に着く。 周辺には電波塔の建屋が林立し、
どこが本当の山頂か判らなかった。 取り合えず山頂標識で記念撮影だけしておく。
”男三瓶山”の山頂に着いたのは10時40分、山頂でお昼に
するつもりであったが、人が多いのと風がやたら強いので、さっさと
下山することにした。 この強風の中でもバーナーでお湯を沸かして
お昼にしようとしている人が居た。
今日の温泉
ネットで300円の温泉を調べておいたので直行する。
三瓶温泉の ”志学薬師”であるが、石鹸、シャンプーの無いのは下調べ通りだったのだが、シャワーが無く、泉温が36℃と体温より低くそれが源泉の温度らしい。 冬は流石に沸かして温度を上げているとか。 長時間浸かっていると薬効で体が暖まると書いてあるが、そんな悠長さは無いので体を洗ってそそくさと出る。 直ぐ近くに500円の簡保の湯があり、そこは循環風呂らしいが、そこにしとけば良かったと後悔する。 更に安い”亀の湯 ”(100円)があるらしく、体を洗うだけならそこでも良かったか。
吾妻山へ移動
  温泉でさっぱりした後は広島と島根の県境にある吾妻山に移動するが、途中から雨が降ってくる。 三瓶山の登山中の雨でなかったことは喜ばしいが明日の天気が心配になってくる。 吾妻山の登山口には3時前に着き、
休暇村のレストランに食事を聞いてみると11:30〜13:30までしか営業していないらしい。 ここまでコンビニもなかったので山を下りて食料を仕入れるしかない。 道の駅で晩飯を食べて、明日の食料を仕入れて又、登山口に戻る。 雨はまだ降り続いているがラジオの天気予報では明日は雨は上がるらしい。 7時に寝る。
登山口
  三瓶山の登山口は火口周囲に沢山あり、どこから登っても同じ様な感じであるが、お鉢巡りがやり易そうな西ノ原登山口を選んだ。 中国道を下りてからの距離が長く、駐車場に着いたのは夜中の2時半であった。風が強く、気温は6℃と寒いが満天の星空である。 駐車場はやたら広く、綺麗なトイレがあるが朝まで気が付かなかった。 駐車場は満開の八重桜の向こう側にも有り、車をそこに停めて寝る。

”赤雁山”から北に見た ”男三瓶山”(1,126m)

女三瓶山で見つけたシマヘビ。
写真を撮っている間に逃げられた
2時間50分で ”兜山”(981m)に着く。
”赤雁山”と同じく縦走路途中の小さなピークでしかなかった。
”女三瓶山”から ”男三瓶山”への縦走路を見る。 ヤセ尾根が続き面白い。
3時間20分の遠回りで最高峰の ”男三瓶山”(1,126m)に着く。
直登すれば1時間で登れそうだ。 室ノ内池までは誰にも出会わな
かったが、山頂には沢山の人が休憩していた。 山頂は広くて展望
良く、休息には持って来いの場所であるが、今日は風が強過ぎる。
山頂直下の ”避難小屋”。
ヤセ尾根が終わると広々としたササ原となった。
黄砂のせいか、春霞のせいかは判らないが、
隠岐島どころか日本海も見えていない。
下山路が楽しかった
  下山路は山頂から一直線のヤセ尾根の急降下が続く。大草原を見ながらの下山は楽しいが、落石多く注意を要する。  一足違いで10名程の団体に先行され、道幅が狭いので抜くのに苦労する。
百名近い団体さん
  ヤセ尾根も終わり樹林帯の道に入ると、どんどん人が登ってくる。
聞いてみると百名近い団体さんらしい。 そう言えば駐車場に大型バスが
2台停まっているが見えていた。 登山道では登り優先であるが、既に息切れしている連中を待ってやるほど粋狂ではない。 兎に角、こんな連中と
ヤセ尾根で出会わないで良かったと思うし、こいつら普通の靴で来ているので爪の2〜3枚は剥がしそうな感じがする。
4時間25分で駐車場に帰り着く
  駐車場には朝にはほとんど無かった車も下山時は一杯になっている。
大型バス2台には三光電機御一行と書かれていたので社員旅行かもしれないが、それにしてもハード過ぎて従業員にはいい迷惑と思う。
三瓶山の印象は
  最初は ”さんぺいさん”と思っていたので、臭い名前の山で大したことはないと思っていたが、意外や意外、結構、楽しい思いをさせてくれた。 どこからでも登れて縦走も楽しめ、展望も良いのは我が高御位山によく似ている。 朝は逆光で駐車場からは写真が撮れなかったので下山後に写す。
こうして見れば縦走と言うより独立峰に見える。
2006年、中国地方遠征
04/29 04/30 04/30 05/01
三瓶山 吾妻山 道後山 上蒜山
”子三瓶山”から振り返り ”男三瓶山”を見る。
どっしりとした山容であり中々男前である。
さんべさん
登り:3時間20分 火口縁を周回して男三瓶山まで
下り:1時間05分 男三瓶山から
累計:4時間25分
車中泊した広い無料駐車場。
営林署の小屋には ”三瓶山休憩所”とも書かれていた。
中に入れるのかは確認していない。
志学薬師 ”鶴の湯”で汗を流す。
2024年4月9日改定
登って来たのは ”赤雁山”の右側の鞍部であり、””赤雁山”、”子三瓶山” を
縦走して ”室内池”に下っている。